過ぎた時間は違っても
「ごめん、もう大丈夫。本気になりすぎただけ」

「無理してくれてありがとう」

いつの間にか眠っていたらしい。羽季の太ももに頭を置いて、横になっている状態で目が覚めた。体育館には羽季がいるだけで他の人はいない。でも、まだ太陽は空にあるしそこまで確りと眠ったわけではないと思うけど。

「ごめん」

「ううん。その分一緒にいられたから気にしないで」

ねぇ、一つ訊いても良いのなら問いたい。そんなに甘い言葉を使って恥ずかしくないの。何で余命宣告された私に使うの。もっと適任者がいるはずでしょう。羽季なら選び放題でしょう。
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