先生、好きって言って。







開店から30分が経過した。





「いらっしゃいませー!」



「ご注文はお決まりですか?」



「ハニートーストとココアは4番テーブルね、こっちのタピオカミルクティーは2つとも1番テーブルで。」





「は、はい!」




えっと、ハニートーストとココアが4番テーブルでタピオカは1番テーブルっと。






いやー、忙しい。




見ての通り、うちのコスプレ喫茶は大盛況。





なんて言ったってうちのクラスにはイケメンと美人が多い。





それよりも、先生がやばい。




さっきまでは普通にジャージだったのに今は執事になっている。





しかも髪の毛も無造作にセットされた上に眼鏡かけてて、鼻血が……。





って、いけないいけない。早く運ばないと。





「お待たせ致しました、ハニートーストとココアでございます……ご主人さまっ。」



「うわ、やば。可愛い〜。」


「写真撮っていい?」



そう、コスプレ喫茶だからちゃんとなりきらないといけない。



ましてやメイドだから“ご主人様”は必ず言わなければならない。




「も、申し訳ございません、ご主人様。写真はお断りしていまして…」




「じゃあ、メイドちゃん。いくら払ったら君が貰える?」



と、私の腰に手を回しグイッと男性の方へ引き寄せられた。




「こ、困りますっ…!」



「俺らいくらでも出すよ?」




や、やだっ





先生っ…!





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