先生、好きって言って。
「めっちゃ人いるね。」
「真広、迷子にならないでよ?」
「ならねーよ。つーか、逆だろ?蘭が迷子にならないか心配だ。」
「んなっ、失礼な!なりませんからー。」
もー。私を子供扱いして…。
「よし、じゃあ呼び込みますか。」
「そうだね。」
私はチラシを配り、真広は看板を持ちながら声掛けをした。
「3年2組のコスプレ喫茶来てくださーい!」
「い、今流行りのスイーツが沢山ありますよー!」
と、すれ違う人にどんどんチラシを渡していく。
呼び込みとか初めてだったけど、意外と楽しいかも…!
よし、この調子でいっぱい呼び込みするぞ!
「コスプレ喫茶やってまーす!」
「イケメンや可愛い子いっぱいいるよー!」
「ねぇねぇ、そこのカワイイ子ちゃん。」
「あ、わ、私ですか?」
いきなりちょっとチャラそうな人に声をかけられた。
「そうそう、君だよ。俺さ、トイレ行きたいんだけどどこにあるか教えてくんない?」
「は、はい。わかりました。トイレはこっちです。」
「ありがと〜。」
真広は……声掛けしてるし言わなくていっか。
またここに戻ってきたらいいよね。