先生、好きって言って。










『で、なんで何も言わずにスペインに行こうとした?』



「そ、それは、言ったら余計に寂しくなるからです。あと先生を諦めるために…」




『は?諦めようとしてたわけ?』





先生は少し怒っているように見える。




「だって、もうこれ以上困らせたくなかったんです!」




『…はぁ、何だよそれ。今まで俺がどれだけ…』




「…ん?なんて言いました?」




『いや、なんでもない。とりあえずもう俺の彼女だから。先生って呼ぶの禁止。』




そ、そんな…!




先生と呼ばずに何と呼べばいいの!






「な、なんとお呼びすれば…?」





『なつ。俺の下の名前なつっていうの。だからそう呼んで。』




は、ハードル高いっ!





「………っな…な、なつ!」






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