The Last －凶悪－

警視庁刑事部　平松 刑事部長
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“ブー ブー”


「・・平松です。」


『月本です。今よろしいですか？』


「勿論ですよ。」


『重要参考人を一人挙げました。』


「・・・・・・誰ですか・・？」


『【氷室ミライ】３５歳。

都内にある“幸寿苑”という結婚式場に勤める男です。』


「よくやったぞヒデトシ・・！
どうやって見つけた？」


『私達は３５年前の硫酸魔を、
氷室サトミという女性だと断定しました。

詳しい経緯は後ほど中間報告書を送るのでご確認ください。』


「・・・・女だったのか・・・。」


『正確に言うと、その夫コウスケも共犯だったと考えています。

証拠はありませんが・・

３５年前の被害者の一人、
山本氏が証言してくれた、

“バーテンダー”、“コウちゃん”という２つのキーワードからそう推理しました。』


「・・・という事は・・
氷室ミライというのは・・？」


『彼女たちの息子です。

硫酸魔の正体は・・親子２代に渡った悪しき血統だったんです。』



「分かりました。ではこれより・・。」


『平松刑事部長。お願いがあります。』


「・・・？」