The Last -凶悪-
捜査6課 神野シン
********************************************
散々やられっぱなしだったが・・
やっと・・やっと俺達が優位に立った。
「・・・・・・・・・・・・。」
氷室ミライの内偵捜査2日目。
特に奴に変わった様子は・・
尾行が気付かれている様子は無い。
今日も殺気を向けないよう、
努めて冷静に後をつける。
捜査の手が間近に迫っている事をミライは知らない。
このまま一気にカタをつけさせてもらうぞ・・!
「・・こちら神野。」
『はい。』
「・・見えますか?」
『・・Barですか?』
「昨日も通ってた。
朝は真っ直ぐ職場の結婚式場へ。
帰りはここに寄ってから帰宅。
・・どう思いますか?」
『どうもこの事件には節々で“Bar”、“バーテンダー”というキーワードが出てきますね。』
「・・・潜入してみてもいいですか?」
『守りに入っては勝機を逸するかもしれません。ここは大胆に攻めましょう。』
「じゃあ氷室が店を出た後に、
俺も客として行ってみる。」
『あ、ちょっと待って下さい。』
「どうしました?」
『神野くんってお酒飲めないのでは?』
「・・・・・気合いで流し込む。」