夏に溶けて、死んじゃえばよかった。
「変わらずすきだよ。可愛いと思ってるよ。だから、ほら、泣かないで」
美術部で楽しかったのも、短い時間で。すぐに入院になって、死だって覚悟。
日に日に細くなって、薄れていく自分が大嫌い。
彼が褒めてくれた私なんて、もう、いないんだなって。
そうやって涙する私に対して、あの頃と変わらず、可愛いと言ってくれる彼を。
優しい言葉を。
求めては、溺れかけて。溺れたらさらに苦しくなると、拒んで。
いまだって苦しいけれど、溺れすぎたら離れられなくなるから。