守る理由。

彼との出会い

『…うっそ、』



さっきの場所へ行けば…消えたはずの道は戻っていて…。

…エレベーターも、無くなったはずなのに戻っている。

不思議でしかないその状況だが…僕はもう行く場所なんてない…いや、戻ろうと思える場所なんてないんだ。

それならば…最後に、この謎だけを見てからがいい…。

そう思い、歩き始める。



…さっきと同じ、“何か”は居るのに僕に目を向けない…。



行きは目を向けてくることがない、というのが分かったこと。

行きは良い良い帰りは怖い…そんな歌があったな、と思いながら歩き進める。

“何か”の纏う雰囲気は、相も変わらず恐ろしく…出来るものなら関わりたくなどない。



『…ついた。』



左に少し目を向けた後、右へと向かい歩く。

…そして、息を呑む。



『…え、』



そこには、さっきは居なかったはずの…見た事のない男の人が居た。


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