2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
雑誌からそのまま飛び出したみたいな樹さん。


やっぱり、彼女とかいるんだろうな…


もしかして、アメリカに?


そんなこと、まだ、ちょっと聞けない。


『着いた、降りるぞ』


『あ、はい』


私達は、しばらく歩いて、大きな建物の前に着いた。


ボーリング場だ。


『ここですか?もしかして、ボウリング…するんですか?』


『ボウリング、したことないのか?』


『いえ、昔はやったことがありますけど…最近は全然で…』


『なら、いいだろ。久しぶりにやってみたかったんだ』


私、柊君とはボウリングとかしたことなかったな…


決して、デートではないけれど、それでも、ちょっと、嬉しいかも。


新鮮だな、こんな感じ…


樹さんは、シューズを借りてくれて、2人だけのボウリング大会が始まった。


今日は…


本当なら、柊君と私の…結婚式だった。
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