あやかし神社へようお参りです。②



 「いつも我々がいないころ合いを見計らっていらっしゃるのだあのお方は! 面と向かって奏上したいことがあるというのに、あのお方はいつもいつも……!」


 その場で地団駄を踏んだみくりに、ふくりは苦笑いを浮かべる。


 「あのお方は私たちがそうやって困っているのをご覧になるのがお好きなんだよ」


 ふくりの背中を借りて立ち上がった。ゆっくりと歩きながら本殿をでる。そとは完全に日が沈み、妖たちが設営を始めた屋台の提灯が妖しく輝いている。

 私に気が付いた妖たちが「良い月夜ですね」と話しかけに来た。いつも通りの社の光景だった。


 「社務所で休んでおいで、麻。顔色が悪いよ」

 「うん、そうする。ありがと」


 ふくりに言われた通り、直ぐに社務所へ向かった。名残を物語るように、胸の鼓動がまだ大きかった。


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