あやかし神社へようお参りです。②
いつもよりも時間の進みが遅いような気がして、チャイムが鳴ると同時に学校を飛びだした。
富岡くんは案の定学校へ来なかった。きっとまだ社で眠っているのだろう。
電車に乗っているときも、雪ちゃんの不安げな顔が頭から離れない。一日中泣きそうなのを堪えるように唇をきゅっと結んでいた。雪ちゃんのためにも、早く富岡くんから話を聞きたかった。一体何があったのか。
最寄り駅につくと、駆け足で神社へ急いだ。
帰ってくると、三門さんが社頭を掃いているのに気が付いた。私を呼び留める声がして、もどかしい気持ちを堪えてそばに駆け寄る。
「おかえり。さっき、目が覚めたよ」
「っ、本当ですか! ありがとうございます」
直ぐに分かれて玄関に飛び込む。廊下を小走りで進み、客間の前まで来ると膝に手を付いて息を整えた。大きく息を吐いて手を伸ばす。音を立てないようにそっと開けば、布団の上に座っていた人がゆっくりと振り返った。
私と目が合うと、彼は小さく肩を竦めた。
「おかえり、中堂」
いつもと変わらない笑顔で、富岡くんは私を迎え入れた。