あやかし神社へようお参りです。②
数分歩くと家が見えてきた。玄関の前にはすでに詩子が立っている。私の姿を確認するなり、ぶんぶんと大きく手を振ってくれた。手を振り返しながら小走りで駆け寄る。
「おはよう、昨日は夜遅くにごめんね」
「ううん、気にしないで。まだ起きてたし、それに三門さんも『早く連絡をくれて良かった』って」
「ほんと、すぐに三門くんに連絡できてよかったよ。お母さんとか怖がっちゃってさ、家のあちこちに盛り塩置き始めるんだもん」
肩を竦めた詩子は、玄関の戸を開けて私を中へ促す。お邪魔します、と小さな声で言ってから中へ入った。
「私の部屋……は、あの御札があるから駄目か。客間は堅苦しいしなあ」
先を歩く詩子が、ぶつぶつとそう呟く。そして私は居間に案内された。真ん中に大きな炬燵がひとつある部屋で、三門さんの家の居間と造りが少し似ている気がした。
「寒いし炬燵入ってて。ジュース取ってくる。炭酸飲める?」
「うん。あ、これ三門さんから、ふたりで食べなって貰ったの。ひなあられ」
「わっ、ラッキー! ありがとう、お皿に移すね。ちょっと待ってて!」
紙袋を胸の前に抱いた詩子は嬉しそうに笑うと、小走りで出ていく。