あやかし神社へようお参りです。②
「みかんはね、お尻から剥くと上手にできるの」
そう言って手を止めることなくするすると向いていくおばあちゃんを真似て、私もお尻から剥いてみた。筋がつるんと取れて「おお」と目を輝かせる。一房口に放り込むと思わず目じりが下がった。
「甘いです。美味しい」
「そうでしょう?」
蜜柑を片手におばあちゃんとまったりお話していると、私の後ろの障子がすっと開いた。振り返ると、お盆を持った詩子が立っている。
私の前に座るおばあちゃんを見るや否や、ぎょっと目を見開いた。
「ちょっとおばあちゃん! みかんなんて出さないでよ恥ずかしいっ。炬燵の上にあったやつでしょう!」
同意を求めるように「ねえ?」と私を見た詩子。思わずもぐもぐと動かしていた口を止めて誤魔化すように笑う。
「で、でも美味しいよ……?」