あやかし神社へようお参りです。②
「煩い?」
詩子が少し申し訳なさそうな顔で尋ねると、おばあちゃんは優しい顔で首を横に振る。
「女の子の成長を祝うのがひな祭りなんだから、元気があっていいの」
私たちは顔を見合わせると、はにかみながら肩を竦めた。
「ふりかかる厄はお雛さまが代わりに受けて下さるんだよ」
「あ……それ、三門さんも言ってました」
ひな人形は、生まれた女の子の成長を見守って、災厄から守ってくれる。そう言っていた。話題は直ぐに別の話に移ったが、何故だか妙にその言葉が頭に残る。
暫くするとそれも薄れて、気が付けばもうすぐ三門さんと約束した時間になるほどと時間は過ぎていた。時計を見上げた詩子が「あっ」と立ち上がる。
「そうだ、私三門くんから電話来るんだった。スマホ取ってくる!」
「あ、えっと……その間、お手洗い借りていい?」
「どうぞ~、客間の隣だよ! 場所分かる?」
ひとつ頷いて立ち上がると、詩子と共に居間を出た。