しあわせ食堂の異世界ご飯4
(……子供が好きな食べ物で、大人も好きなものがあればいいなぁ)
 何かいいものがあればいいけれど、両者が楽しめるとなるとなかなか難しい。
 しあわせ食堂は定食屋なので、パンケーキみたいな完全な子供向けのものを作る……というのもなんだか違う気がする。
 かといって、お子様ランチを作るのも少し手間がかかってしまう。現状お鍋の数を増やすことはできないので、焼く料理がいいだろう。
 作りやすい定番メニューで、何かいいもの――あ。
「そうだ、あれを作ろう。サラリーマンもよく食べてたし、子供のお弁当にもよく使われてたし!」
 我ながらナイスアイデアかもしれないと、アリアは思う。
「アリアお姉さま?」
 突然声をあげ、しかもサラリーマンという意味不明な単語を発したアリアにリズたちが驚いた。目をぱちくりさせて、首を傾げている。
「あ、ごめんね。子供が好きなメニューを思いついたんだよ」
「子供が、ですか?」
「うん。リズちゃんもきっと気に入ってくれると思うよ」
 アリアはリズと女の子のふたりに、「任せて」とウインクをしてみせる。気に入ってもらえるためのちょっとした工夫だって、する予定だ。
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