しあわせ食堂の異世界ご飯4
 アリアはお鍋をコンロに載せた。鍋が沸騰するのを待つ間に、メイン食材の準備に取りかかる。
「今回のメインは、この生地です!」
「ほうとうとは違うのか?」
 どうやらカミルはほうとうが忘れられないらしく、首を傾げている。生地の見た目はそっくりなので、そう思ってしまう気持ちもわからなくはない。
「生地の作り方がちょーっとだけ違うんだ。これは、朝に作って今まで寝かせてた生地だよ。これをのし棒で伸ばして……切る!」
 調理台の上に伸ばした生地を、細く切っていく。ほうとうの麺は太かったので、カミルはその違いに驚いた。
 ちょうど沸騰したお鍋に麺を入れて、その間に野菜を切る。
「麺の茹で時間は、だいたい三~四分っていうところかな? ただ、これは目安だから味見をして茹で具合を見るの」
 アリアはお鍋から麺を一本取り出して、食べてみる。
「うん、アルデンテ!」
「なんだって? あ、ある……?」
「あ、ごめんごめん。ちょうどいい茹で具合だと思っただけだよ」
 気にしないでと、アリアは顔を赤くしながら答える。聞き返されてしまうと、思ったより恥ずかしい。
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