しあわせ食堂の異世界ご飯4
「そうしないために、生徒のお昼ご飯を学園で出すんです。問題は料金ですが……一番いいのは無料。それが厳しいようであれば、家庭で使う食費より安いか、高くても同等くらいにする必要があります」
「ふむ……いい案だな」
 リントが黙って、口元に手を当てて考え込む。頭の中で予算やかかる費用など、実現が可能か高速で計算しているのだろう。
 真剣に考えるリントの表情は、普段とは違い仕事をしているときのものだ。どちらかといえば、リベルトの雰囲気に近いだろう。
(格好いいなぁ……)
 真面目に仕事をする男性の表情や仕草は、どうしてこんなにドキドキさせられてしまうのだろう。
 真剣に考えている場面なのに、変に意識してしまう。アリアはそんな邪念を振り払うように首を振って、自分を叱咤する。
(今はリントさんの学園成功の案を考える大事な時間なんだから!)
 ほかにも何かないかアリアが考えようとしたら、リントが小さく頷いた。どうやら、彼の中で何かひとつの結論が出たようだ。
「食費を国が負担するのは問題ないだろう。だが、そこにもうひとつ何かあれば……」
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