しあわせ食堂の異世界ご飯4
 ジェーロは大帝国ということもあり、門番のように小国から夢を求めてやってくる人間も多くいる。
(まあ、他国から優秀な人材を引き抜いてくることも多いしね)
 驚きはしたけれど、別にアリアがとやかく言うことでもないだろう。
 ただ、どこの出身なのか国名も気になりはしたが……皇帝の側近という立場上、あまり公にしたくはないのかもしれない。
(敵対している人に知られたら、それも大変だろうし)
 そんな雑談をしながら、しばらくほうとうを楽しんだ。

 ***

「ごちそうさまでした~!」
 空になった土鍋とお皿を前に、みんなが満足そうにしている。たくさん作った料理は、全部お腹の中に収まった。
「門番さん、お味噌、本当にありがとうございました!」
「いえいえいえいえ、こちらこそ! 懐かしいほうとうを振る舞ってもらえるなんて思ってもいなくて、感激です」
 涙を流しそうな勢いで、門番はいかにほうとうが素晴らしかったかということをアリアに熱く語ってみせる。
「お袋の……いや、お袋以上の美味さでした!!」
「もう、大袈裟ですよ」
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