しあわせ食堂の異世界ご飯5
(走るのがちょっと楽しくなってきたかもしれない)
 日数を重ねるごとに、アリアの足取りは軽やかになっていった。

 ***

 ――それから数週間後。
「アリア様、仕立てていたドレスができあがったみたいですよ。時間があれば、王城へ行きましょう!」
 アリアが自室でクウと一緒にじゃれていると、シャルルが王城から帰ってきた。侍女の仕事として、定期的に情報を得るため登城しているのだ。
「本当? 無事に痩せることができたし、ドレスも着こなせるといいんだけど……」
「大丈夫です、一緒に走り込みした成果を見せてやりましょう!」
「シャルル……」
 アリアはふうと呼吸を落ち着かせ、今までの特訓を思い返す。
 走り込みだけではなく、朝、昼、夜と、二十回ずつ腹筋とスクワットも行った。寝る前には、ストレッチも。
 最初は筋肉痛が続いたけれど、今ではそれもなくなった。腹筋は割れてないけれど、心なしか筋肉も前よりついたように思う。
 体重計がないので具体的な数字はわからないけれど、シャルルが見た感じでは五キロほど痩せているだろうか。
「きっとドレスを着こなしてみせるわ」
「その意気です、アリア様!」
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