しあわせ食堂の異世界ご飯5
「ん?」
「なんか最近、疲れてないか?」
 カミルが覗き込むようにアリアを見て、心配そうにしている。
 確かにここ最近は忙しかったけれど、走り込みで体力をつけていることもあって体は健康だと思う。
 しかしカミルの心配は、そこではなかった。
「アリア、つらそうな表情が多い。なにか悩みでもあるなら、俺でよければ聞くぞ?」
「え、私そんな顔してた……?」
「無自覚か? なんだかぼーっと考え事してるときもあったし、見てて落ち着かない」
 開催される夜会とロスタン公爵の動き、それに関していろいろと考えていたことは確かだ。
 カミルに言われてしまうなんて、かなりストレスを感じていたのかもしれないとアリアは苦笑する。しかし、こればかりはどうしようもない。
「ごめんね、私は大丈夫」
「そうか? 学園の給食監修もあるし、アリアにばっかり仕事が集中してるからさ。雑用なら俺も手伝えるけど、できないことのほうがまだ多いし」
 もっと自分が頼りになればいいんだけどと、カミルが言う。
「そんなことないよ。正直、料理してるだけで疲れが取れる気がするし」
「それはすごくアリアっぽいな」
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