しあわせ食堂の異世界ご飯5
 さすがはしあわせ食堂の跡取り、頼りになることを言ってくれる。
 カミルにはまだまだ教えたい料理がたくさんあるので、こんなことで落ち込んでいられないとアリアは微笑む。
 アリアもオムライスを食べると、その懐かしい味に舌鼓を打つ。
 食材や調理器具が違うからまったく一緒の味ではないのだけれど、一番大切な作り手の気持ちは同じだ。
「んん、美味しい……!」
「どうせなら、これも店で出したいよなぁ」
「嬉しいけど、ナポリタンもやっと落ち着いてきたところだし……すぐには難しいと思うよ?」
 カレーのように作っておける料理ならまだ楽だけれど、冷凍や便利な調理器具がないため、しあわせ食堂では手間がとてもかかってしまうのだ。
(日本だと、加工の終わった食材がたくさん売ってたからなぁ……)
 使うかどうかは料理人次第だけれど、飲食店のスタイルによってはとても役立っていた。少ない調理人数で、しかも短時間で作ることが可能だからだ。
 この世界は、そういったシステムがほとんどないのが痛いところ。
(文明の利器が懐かしい)
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