しあわせ食堂の異世界ご飯5
頭の中がパニックになるアリアの耳に、近くにいる招待客たちの会話が届く。
「いったいあれは誰だ?」
「まあ、ご存じありませんか? ロスタン公爵のご息女の、リズベット様ですわ」
「なるほど、ロスタン公爵はそういう手段に出たのか」
――ロスタン公爵のご息女、リズベット。
「リズは、愛称だったっていうこと?」
つまりフルネームは、リズベット・ロスタンということになる。
まさか自分の弟子として料理を教えているリズが、公爵家の人間だったなんて。しかも、リベルトと敵対しているロスタンの娘。
アリアを含めた全員が、リズを富豪の娘だとばかり思っていた。けれどよくよく考えれば、疑問に思うところはあった。
丁寧な言葉遣いに、たくさんのお稽古事。学園への興味は示すけれど、通いたいとはひと言も口にしなかった。
それは、家で十分な教育が行われているからだ。
(リズちゃんは、知ってて私たちに近づいてきた……? うぅん、それはない)
いつも楽しそうに料理をしていたし、アリアのことだって慕ってくれていた。
(あ……でも、ここ最近は来てなかったかも)
「いったいあれは誰だ?」
「まあ、ご存じありませんか? ロスタン公爵のご息女の、リズベット様ですわ」
「なるほど、ロスタン公爵はそういう手段に出たのか」
――ロスタン公爵のご息女、リズベット。
「リズは、愛称だったっていうこと?」
つまりフルネームは、リズベット・ロスタンということになる。
まさか自分の弟子として料理を教えているリズが、公爵家の人間だったなんて。しかも、リベルトと敵対しているロスタンの娘。
アリアを含めた全員が、リズを富豪の娘だとばかり思っていた。けれどよくよく考えれば、疑問に思うところはあった。
丁寧な言葉遣いに、たくさんのお稽古事。学園への興味は示すけれど、通いたいとはひと言も口にしなかった。
それは、家で十分な教育が行われているからだ。
(リズちゃんは、知ってて私たちに近づいてきた……? うぅん、それはない)
いつも楽しそうに料理をしていたし、アリアのことだって慕ってくれていた。
(あ……でも、ここ最近は来てなかったかも)