しあわせ食堂の異世界ご飯5
 赤い屋根の可愛いものがいい、アリアはそんなことを考える。
 すると、シャルルがじっとクウを見つめてため息をひとつ。
「警戒のけの字もないじゃないですか、なんだか心配です……」
「シャルルはクウちゃんにいったいなにを求めているの……?」
 むしろそっちのほうが心配になってしまう。けれど、シャルルはぐっと拳を握りしめてアリアとカミルのふたりを見る。
「もちろん、しあわせ食堂の立派な番犬になってもらわないとですよ! クウならきっと、その任務をやり遂げてくれます!!」
「……でも、クウちゃんはそんなに大きくならないと思うけど」
 狩猟犬どころか、片手で抱っこできるくらいまでしか成長しないだろう。なので番犬というよりは、看板犬のほうが近いかもしれない。
(でも、シャルルが本気で訓練しだしたら強くなるかもしれないわ……)
 なんといっても、シャルルは侍女であり騎士でもある。
 犬などは力になってくれることもあり、動物の扱いは騎士団のときにある程度は身に着けているはずだ。
(……犬って、筋肉がついてマッチョになったりするのかしら?)
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