しあわせ食堂の異世界ご飯5
「あはは、ごめんね。クウちゃんのご飯を持ってきたんだよ」
 そう言って、アリアが持っていたご飯のお皿を、カミルが水の入ったお皿を地面へ置く。自分の食べ物だと気づいたクウは、一直線にこちらへ走ってきた。
『わふっ!』
 どうやら、かなりお腹が空いていたようだ。転がっているボールにも、リズやシャルルにも目もくれずご飯だけを見ている。
「誰も取ったりしないから、ゆっくり食べろよ~」
 カミルが鼻の下を伸ばすようにしてクウを見る。子供たちよりさらに親バカがいたみたいだと、シャルルは苦笑する。
「クウちゃん美味しい? よかったぁ、これからはお腹いっぱい食べられるからね! ララも、クウちゃんにおやつを持ってきてあげるから」
『わんっ!』
 ララの言葉にも返事をしながら、クウは嬉しそうにご飯を食べる。
 あっという間に平らげてしまったので、アリアとカミルは好き嫌いがわからなかったと顔を見合わせて笑う。
 それからごくごく水を飲んで、満足したのか柔らかい草の上に丸まってしまった。
「お腹がいっぱいで眠くなっちゃったみたい。犬小屋を作ってあげたらいいかもしれないわね」
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