しあわせ食堂の異世界ご飯5
 グラウンドで走り込みをする生徒、木の剣を使い素振りを習う生徒に分かれ指導を受けている。
「走り込みのグループと、剣術のグループに分かれているのか」
「全員へ一度に教えるのは大変ですからね。組分けしたのは、いい方法だと思いますよ」
「そうだな」
 リントとローレンツも剣を扱うので、鍛錬の大切さはよくわかっている。向き不向きはあるけれど、基礎を覚えておくとなにかあった際に役立つこともある。
「リズは見ててもつまらないんじゃないか?」
 ローレンツとふたりで話してしまったと、リントはリズを見る。リズは小さな手をじっと見つめて、それから顔を上げた。
「いいえ、とっても楽しいです! わたしは剣を握ったことがないので、持つとどんな感じなのだろうと思ったのです」
「気になるのか?」
 リントの問いかけを聞き、リズは「んん~?」と考える様子を見せるも小さく首を振った。
「……危ないことをすると、お父さまに叱られてしまいます」
「ああ、そうか。可愛い娘になにかあったら大変だから、心配になるな。俺もリズになにかあったら心配だ」
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