執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
デスクに戻り報告書を作成していると、大山小山コンビの楽しげな会話が聞こえてきた。
「瀧内部長の面談受けました? 至近距離であの端正な顔で見つめられてドキドキしちゃいました」
「わかる。本当にかっこいいよね。あの顔を拝みながら仕事をできるなんて幸せだわー」
そんな会話に、雅文は相変わらず罪づくりな男だなぁ思う。本人は相手をドキドキさせようなんて意図はなく、普通に接しているんだろうけど。
手を動かしながらため息をつくと、「広瀬」と声をかけられた。顔をあげると、マーケティング部の田端くんがいた。
「どうしたの? なにか用事?」
私が問いかけると、田端くんは近くにあった椅子を引き寄せ私の隣に座る。そして耳元に口を近づけ声をひそめた。
「さっき話してるのを見かけたけど、お前まだ瀧内のことが好きなの?」
唐突にそう言われ、ぐっと言葉につまる。動揺が表情にでそうになり、必死に平静をよそおって「なに言ってるの?」と笑った。