執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「前に瞬くんが言ったでしょ。雅文はただたんに昔の女が違う男と付き合ってると思い込んで嫉妬してるだけ。自分の過去の彼女全員に所有欲を持っちゃうタイプなだけだよ。私だからってわけじゃない」
「確かにそう言ったのは俺だけど、あれだけのいい男にあんな余裕のない顔をさせといてそう思うなんて、まどかさんもかなり鈍感ですね。それとも、傷つくのが怖くてわざと鈍感なふりをしてるの?」
「どういう意味?」
からかうような口調で言われむっとしながら睨むと、瞬くんはあきれたように「さぁね」と肩をあげた。
顔をよせあい小声でそんな会話をしている間に、靴音が近づいてくる。
「まどか」
低くつやのある声で名前を呼ばれ振り返ろうとすると、長い腕がのびてきた。
雅文はまるで独占するように私の肩を抱くと、私の体を自分のほうに引き寄せて向かい合っていた瞬くんを睨む。
いつも穏やかな雅文が、珍しいほど機嫌が悪い。
つかまれた肩から、肌がぴりっとするような怒りが伝わって来た。
「ま、雅文……?」