執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「ねぇまどかさん。あれってもしかして、前に話してた元カレですか? 酔った勢いでホテルで一晩過ごして、まどかさんがやり逃げしたっていう」
「や、やり逃げって、人聞きの悪い言い方しないでよ」
大きな声でそんなことを言われ、慌てて瞬くんの口をふさごうとすると、瞬くんは私の手をひらりとかわして声をあげて笑う。
「ほら、そうやってまどかさんが俺に近づいただけで、今にも殴り掛かりそうな顔でこっちを見てる」
「そんなわけないでしょう」
いつも穏やかで余裕のある雅文が、初対面の相手にそんな表情を見せるわけがない。
そう思ってちらりと雅文を見ると、鋭い視線に射抜かれ息をのんだ。
整った男らしい顔にはいつもの美しい笑みはない。敵対心を隠さない険しい表情でまっすぐにこちらを睨んでいた。
「まどかさんが男と話してるだけで、あんなに嫉妬心むきだしにするなんて、あの人相当まどかさんのことが好きなんですね」
「……違うよ」
瞬くんの言葉に、私はうつむいて首を横に振る。