執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「ち、ちがうよ」
なんとか冷静なふりをしながらそう言うと、険しかった雅文の視線がわずかにゆるんだ。
「じゃあナンパ?」
「そんなんじゃない」と首を横に振ってから、雅文の顔を見上げてたずねる。
「それよりも、なんでここにいるの?」
「大山さんから、まどかが先に帰ったって聞いたからおいかけてきた」
大山さんめ。人がこっそり帰ったのに、よりによって雅文に教えるなんて。
私たちが付き合っていたことは知らないから仕方ないとはいえ、あまりの間の悪さに心の中で文句を言う。
「自分の歓迎会なのに、抜けてくるなんて……」
「まどかが急に帰ったら、気になって追いかけるに決まってるだろ」
少し怒ったような真剣な口調に、勝手に鼓動が速くなった。
勘違いするな。必死に自分にそう言い聞かせる。