執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
それでもアメリカで成功すれば、日本国内でもブランドの価値が上がる。
けれどその難易度から社内でも反対の意見も多い、いわばイチかバチかの賭けのような計画だ。
そんな難しいアメリカ進出を、いくら有能だとはいえ入社三年目の雅文が任されるなんてありえない。そう思っていた。
けれど、社内でもあちこちから聞こえてくるようになっていった。
その噂を聞くたびに、私の心は不安定に揺れ動いた。
もしアメリカ赴任が本当だったら、遠距離恋愛になる。
こんなにかっこよくてモテる雅文と離れ離れになるなんて、大丈夫なんだろうか。
そう考えると、不安がどんどん大きくなっていく。
その日は休日で、彼の部屋のソファでふたり並んで映画を見ていたけれど、心のどこかでアメリカ赴任の話がちらついてちっとも内容に集中できなかった。