執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
 

 雅文はくすりと笑ってわずかに身をかがめる。

「こうやって全力でまわりから祝福されたら、もう別れられないな」

 耳元でそう言われ、私はぎょっとして跳び上がった。

 まさか、もう私が逃げられないようにわざとみんなに付き合っていることを宣言した? だからあんなに私に指輪をつけさせたがっていたのか。

 さわやかそうに見えて意外と腹黒い彼に気付いて、雅文のことを小さくにらむ。
 そして背伸びをして彼の耳に唇を近づけた。

「そんな心配、必要ないから」

 もう二度と雅文から逃げたりしないから覚悟して。

 私がそうささやくと、雅文が少し驚いた表情でこちらを見る。
 お互いに視線を合わせると、自然と笑みがこぼれた。

 これから先は一生あなたのそばにいるから、ふたりでずっと幸せでいられるように素敵な夫婦になろうね。
 にぎやかなフロアの中で私たちはそうささやきあいながら、周りから見えないように体の後ろでこっそりと手をつないだ。

END


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