執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「ってことは、俺が一生懸命アピールしてるのはまったく響いてないのか」
若干落ち込んだ様子の雅文に、「ん?」と首をかしげる。
「いや。もっと頑張らなきゃだめなんだって思い知った」
眉にかかる髪をかきあげながらそう言った彼は、思わずみとれそうになるほど魅力的だ。
「瀧内くんは頑張る必要ないでしょ。かっこよくて気が利いて仕事もできて。それ以上頑張って完璧になって、何人の女の子を惚れさせたら気が済むのよ」
思わず呆れながらそう言うと、雅文の凛と整った顔が一気に赤くなった。
「は……? かっこいいって」
雅文は慌てたようにこちらを向いて目を丸くする。
「なんでそんなに動揺してるの? かっこいいとかイケメンとか毎日のように言われてもう慣れてるでしょ?」
「いや、別に慣れてないし、それより誰に言われるかのほうが重要だろ」
「ん?」
慌てる雅文と、意味が分からず首を傾げる私。その様子を遠くから見守っていた店長が大きな両手で口元を覆い「なにこれ、甘酸っぱーい!!」と壁に向かって叫んでいた。