執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
そう説明すると、雅文は私の横に並びながら「なるほど」と納得したようにうなずく。
「広瀬は小さい弟の面倒をみていたから自然と面倒見がよくなったのか。気取らないし気が利くし、相当モテるんだろうなと思ってた」
そんなありえないことを言われた私は、顔をしかめて首を横に振った。
「まさか。クラスの男子たちもオカンオカンって困るとすぐに私のところに集まってきて、ノートうつさせてくれだの腹減ったからお弁当分けてくれだの、散々いいように頼られて、ぜんぜん女の子扱いされてこなかったよ。高校時代も、大学入ってからもそんな感じで、情けないことにこの歳になっても恋愛経験ゼロです」
おどけて言うと雅文の綺麗な眉間にかすかにシワが寄った。
「広瀬、それさぁ。女の子扱いされてないって思ってたの、自分だけじゃないか?」
「どういう意味?」
「鈍感だってよく言われない?」
「言われなくもない。かな?」
そういえばさっきもバックヤードで店長に鈍感だって言われたなぁと思いながら首をかしげる。