執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「もし俺が御曹司だったら、こうやって親しくなれなかった?」
そう問われ、私は少し首をかしげる。
今でも彼にお近づきになりたいと頑張る女性社員がわんさかいるのに、もし御曹司というオプションまで追加されたら、水面下でものすごい争奪戦が繰り広げられそうだ。
そうなったら、周りの目線が怖くてこんなふうに休日にふたりで会うなんてためらってしまうだろうな。
そう考えて「うん」とうなずくと、雅文がわずかに表情を曇らせたような気がした。
「……そっか」
雅文はそうつぶやくと、前を向いて運転を続けた。