執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
客足が少ない午前中を選んでやってきたのもあって、比較的店内は空いていた。
「内藤店長、今日は青山さん入ってます? うちの歴代のリーフレットを集めてるって言っていたから、昔のものを持ってきたんですけど」
そうたずねると、内藤店長は顔を上げてうなずく。
「あぁ。オープンから入ってくれてるよ」
彼の視線を追って店内を見渡すと、レジの脇にあるタンブラーやカップが陳列された棚のところに青山さんの姿を見つけた。
近づこうとすると、ブロンドの長い髪が綺麗な女性のお客様に声をかけられ、身振り手振りで説明しているのに気づく。
相手は外国の方のようだから、もしかして言葉が通じなくて困っているのかも。
私がそう思っている間に、雅文が広い歩幅で歩き出す。
棚の前で向かい合うふたりに近づくと、流暢な英語で話しかけた。
雅文のスマートで柔らかい物腰に、それまで困り顔だったお客様の表情が明るくなる。対応していた青山さんも、尊敬の目で雅文を見上げた。