執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
敵意を隠そうともしない田端くんに戸惑う。
彼も専務の息子だから、雅文にライバル心を抱いているのかもしれない。
「でも、それだけ結果を出しているのも事実だし」
ほかの人がアメリカ進出を任されたとしても、雅文のように成功できたとは思えない。
もし私だったらプレッシャーに押しつぶされていたと思う。
私がそう言うと、田端くんは不満げに舌打ちをした。
「そうやって、女にもてるのもむかつく」
「いや、私は瀧内くんに好意なんてもっていないし、事実を言っているだけで擁護してるわけでもないからね?」
「ああいう成功続きで挫折を知らないやつを見ると、足を引っ張って引きずり下ろしてやりたくなる」
ひとりごとのようにつぶやいた田端くんに、不穏な空気を感じ取る。
「田端くん……?」
私が声をかけると、田端くんは返事もせずにその場を離れた。
彼の後ろ姿を見てため息をついてから、みんなの視線の先にいる雅文をふりかえる。その姿は三年前よりずっと頼もしく、そして悔しいくらい輝いて見えた。