執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「それより、日本に帰ってくるなんて聞いてない」
先週再会したときに教えてくれればよかったのにと不満をこめて睨むと、雅文は「聞かれなかったから」としれっと答える。
「それにあの夜のまどかは相当酔ってたから、言ったところで覚えてなかったと思うし」
それはまぁ、確かに。細かい会話まではっきりと覚えていられるくらいの酔い方だったら、雅文と間違いを犯すことなんてなかった。
「じゃあ私、ランチを食べてそのまま外回りにいくから」
私が立ち去ろうとすると、「待って」と腕を掴まれた。長い指の感触に、心臓が跳びはねる。
恐る恐る振り返ると、雅文は持っていた紙袋を差し出した。
「これ、忘れ物」
「忘れ物?」
「ホテルに忘れていっただろ」