執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
「だって、あのホテルの客室には毛足の長いカーペットが敷き詰められていたから、放り投げたところでたいした傷がつくはずながいし。それに、もし傷がついていたとしても、こんな高級なパンプスじゃつり合いがとれないよ」
受け取れない理由を私が並べると、雅文はなんのためらいもなく「じゃあ捨てる」と言い放つ。
「捨てるの!?」
こんな素敵なパンプスを? 思わず顔色を変えると、雅文は涼しい表情のままうなずいた。
「まどかが受け取ってくれないなら、なんの価値もない」
「いや、でも」
「いらないんだろ?」
「うう……」
もし私が首を縦に振れば、このパンプスは容赦なくゴミ箱行きになるんだろう。
私にはもらう筋合いがないけれど、でも捨てるのは心が痛む。