執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~



 駅前の道路の工事が始まって客足が鈍っている。
 ライバル店がうちの新商品と同じものを売り出した。
 週末は近くでイベントがあるためテイクアウト客の増加が予想される……。


 担当している地区の店舗を回り、店長と面談をしているといろいろな情報が入ってくる。
 そのひとつひとつを書き留めながら課題点を見つけ、それぞれの店に会った経営戦略を立てるのが私の仕事だ。

「そういえば、隣の地区の店長とこの前話したんだけど、あっちの担当者の評判あまりよくないね」

 なにげなくそう言ったのは、いつもお世話になっているクマのように体の大きな内藤店長だ。

「隣の地区って……」
「熱血タイプの男の子」

 そう付け加えられ、後輩の谷村くんのことだと思い当たる。

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