妖狐の瞳に恋をした
少し歩くと耳飾りが売ってある店があった。

「耳飾りが欲しいのか?」

「う~ん、翡翠の耳飾りが素敵だなって思って・・」

「それなら、瑠璃にあげようと思っているものが屋敷にあるんだ。」

「そうなの?」

「あぁ、後でつけてあげるからな」

「うん!」

そんな会話をしつつ歩いていると後ろから声を掛けられた

「翡翠じゃないか、珍しいな。」

声を掛けてきた人は、黒い甚平を着た背の高い人だった。

歳は翡翠と同じくらいだろうか、黒髪にツリ目で眼光の鋭さが感じられた。
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