二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】
それに、俺は前の職場の上司たちの話がたまたま聞こえて知ってしまったんだ。
結局もともと付き合っていた彼女と入籍したらしい。
その時点で愛海と別れていたならまだしも、磯村の口ぶりだとだいぶ、愛海がつらい思いをしたのではないだろうか。
ウチの会社はでかいし誰々が結婚しました、なんて、一々噂にもならないのは確かだ。
愛海が島田に結婚の事実を隠されたまま付き合い続けることは、できなくはないだそう。しかし、いつもまでもそのままでいられるわけじゃない。
「愛海は・・・愛海は・・・今、元気にしてるの?」
声を振り絞るように聞くと磯村は、意外に明かる声で
「元気ですよ!大丈夫です。この前も、クミと二人で海外旅行行ってきて、楽しかった、って二人でお土産買ってきてくれました」
そうか。元気に過ごしていてくれてよかった。愛海に何があったのか知りたかったがこれ以上磯村から聞くのは、俺もつらい。
磯村と話したことがきっかけとなりその日から、愛海のことを思い出すことが多くなった。愛海は今、開発職から離れて企画部門にいるらしい。一緒のプロジェクトになることはもうないだろう。仕事がきっかけで会わなければ再会は中々叶わないだろう。
ところが、今度俺が参加することになったプロジェクトが今愛海が務める部門のシステム開発だった。もちろん、愛海はメンバではないが職場は一緒だ。打合せの時には会えるだろう。
会った時にはきちんと話そう。電話で話して別れたきりだ。俺の気持ちを聞いてもらって愛海のことも知りたい。