二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】
東山さんが、引き留めてくれた。別れたくないって言ってくれた。私のこと、好きでいてくれてた、ってことが少しだけ、わかった。嬉しいのと、切ないのと、悲しいのと色々な感情がごちゃまぜになって、いつまでも涙がとまらなかった。
翌朝、あまり眠れなくて、いつもより早めに出社して仕事をしていると、東山さんが後ろにきて
頭にポンと手をのせた。
振り向くと、
「元気?ちゃんと寝た?」
「大丈夫です」
「そ。じゃあね」
と、自分の席のほうへ向っていった。
・・・気を遣わせてしまってる。
東山さんのこと、島田さんには言えない。
でも、まずは、島田さんにちゃんとお付き合いしてください、と伝えて正式に付き合いたい。随分、待たせてしまった。
それから正式に付き合い出した私たちは仕事も一緒にしていることから、公私混同とみられるのが嫌で周りには秘密にして付き合いだした。
東山さんが言っていた「噂」がどの程度のものなのかちゃんと確認はしなかったけど、もともと仕事で一緒にいることが多かったから噂になってしまったのだろう。これからは気を付けないと。