First Snow

輝の前でそんなこと言うなんて…!

慌てて立ち上がり茜の口の前で「しっ」と声を潜めた。



「こんなところでそんな話しなくたって……」

「だって!!純花にだって美桜みたいに幸せになって欲しいんだもん!ねぇ後輩くん!純花どう?!」

「そうだよ!彼女いるのー?」




もう!お願いだから余計なこと言わないで……!!


私の後輩だとわかった途端にどんどん絡み始める友人たち。

冷や汗を掻きつつハラハラしながら今すぐここから逃げ出したくなった。

こんなことになるなら二次会なんて来なきゃ良かった!



「とっても素敵な女性だと思ってます。……俺は好きです」



一瞬時が止まったように感じた。

薄暗くムードのある貸切のバーで流れる軽快な音楽が掻き消されるくらい……

輝の放った一言が私の中で木霊する。


「好きだった」の間違いではないのだろうか…


私の目を見つめて友人達にも聞こえるくらいの声量でそう言い放った輝に友人たちはキャー!!と楽しそうに叫び更に輝に詰め寄る。

絶句して固まる私。


「それってどういう意味ー?えーやだー」

「そういう意味です」


意味深に笑ってそう答える輝はやっぱり私を見つめていて…ドクンドクンと心臓の動機が早くなっていった。
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