欲しがりな幼なじみ


『ありがとね、竹内くん』



佐々木はそう言って、世菜のところへと走って行った。

その後、世菜と佐々木がなにを話したのか、俺は知らない。


知らないけど、



「今日告うんでしょ?佐々木が休みで良かったね」



今日、世菜が神田に告白することは知っている。

……幼なじみだから。



「良いのか悪いのかは分からないけど、まぁ頑張るよ」



世菜は、いつも全部自分で何とかしようと頑張る。

誰にも頼らないで、頑張ろうとする。


幼なじみの俺でさえ、世菜に頼られたことはなかった。


だから、皆んな同じ土俵にいると俺は勘違いをしていたんだ。



あの日、神田と世菜が保健室に一緒にいるところを見た瞬間、

俺は少し後悔した。

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