欲しがりな幼なじみ
少し経ってから、私も教室を出る。
2組の教室を通り過ぎ、1組の、司のクラスを覗く。
「司」
座っている彼に声をかけると、司は気まずそうな顔で私の元へ歩いて来た。
「私も、振られた」
『好きって言ってよ、世菜』
さっきの司の言葉を思い出す。
司の気持ちを知らなかったとはいえ、今まで由良くんとのことを話していたのを申し訳ないと思った。
「……慰めないからね」
「ていうか、普通振った相手のこと待たせる?」と、冗談ぽく言う。
「慰めなくていいから、そばにいてよ」
そう言うと、司はため息をついた。
「ずるい」