【完】俺様彼氏は、甘く噛みつく。
「……もっと痩せたら、いつかね」


「えー? 痩せなくていいよ」


「あっ、もう。ちょっと動かないで……」


貼ろうとしてた絆創膏、ぐちゃぐちゃになっちゃったよ……。


「俺、がりがりよりこのくらいがスキ」


ぎゅうっとあたしを抱きしめる駆くん。


甘い香水の匂いが鼻先をかすめる。


「……っ。絆創膏……」


「貼って?」


「……抱きしめられてたら貼れないよ」


「でも俺、離れたくないもん」


あたしがどんなに困惑しようと駆くんには関係ない、いつものこと……。


真っ赤に染まっていくあたしの頬を見下ろす彼は、とっても楽しそうだ。


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