【完】俺様彼氏は、甘く噛みつく。
誰もいない教室。
斜めに差し込む眩しいほどの陽ざし。カーテンを膨らませて入ってくる風も、眠気を誘う。


「……さぼろ」


今寝たら絶対気持ちいいから。


そう思って保健室のベッドを借りた。


「もう、駆くん。サボってばっかりいると補習になるわよ」


「せんせ、うるさい……静かにして」


20代半ばほどの保健の先生は結構分かりがいいというか、生徒に甘い。


「まったくもう」とカーテンを閉めた。


高校って緩いなぁ……。

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