【完】俺様彼氏は、甘く噛みつく。

「今宵、集中しなよ?」



にやり。あたしの視線に気づいた駆くんはいたずらっぽく笑う。



「あ……、はい」



あたしはまた大真面目に一言一句もらさずノートをとりはじめた。



「そして、ここがさっき説明した――」



先生のはきはきしたよくとおる声。



静かな教室の一番後ろの席から、集中しているみんなの背中を眺める。



疲れたぁと視線を床に落とした時だった。



とんでもないものが視界に入った。



それは、条件反射。



「きゃあああ!!」



静かな教室にそぐわない絶叫とともにあたしは飛び上がった。



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