完璧人間サマは私に夢中。
「おっまたせ〜!帰ろ♪」
「うん!」
歩きながら、凛ちゃんに気になったことを聞いてみた。
「レオさんって、いっつも笑ってるの?」
「え?そんなわけないじゃん。
挨拶とか人の前に出るときは笑顔だけど、
普段は無表情だよ。
愛想振りまかなくても人が寄ってくるような人だもん。」
「そうなんだ…。」
じゃあなんで笑ってたんだろう。
一応挨拶の部類なのかなぁ?
うーん、不思議だ。
駅について地下鉄に乗る。
「あっ、そうだ。
所信表明って何言うの?」
「凛だとね〜。
副会長に立候補しました、2年5組の坂井凛です。
完璧すぎる会長を支えるのは無理なのでそれはマサに任せて、
雑務を率先してやろうと思います。
…って感じかな?」
「それでいいの…?」
会長のサポート丸投げの副会長ってアリなの…?
「だってレオだよ?
サポートって何すんの?」
真剣な顔で聞いてくる。
そんなにすごいのね、あの方は。
最寄り駅に到着して、ピッとICカードをかざして改札を通る。
他愛のない話をしてマンションまで歩き、ばいばいをしてお家に帰った。