COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―

『理央に聞いてはいたけど、勇太が言うってことはよっぽどしつこかったんだね。

もう、営業部にクレーム入れてやりたい!』

昭香先輩が室長の言葉に応えるように言った。

二人の言葉でようやく何が起こっているのかを理解する。

彼の笑顔を思い出す。
そういう有松さんだって、いつも私のことばかり。


「ほんっとうにすみませんでした!

次からはバシっと断りますので!」

今にも溢れ出しそうな気持ちをぐっと飲み込むと、前を向き直る。


ぎゅっと胸が締め付けられるその痛みに、
確信に変わった彼への気持ちを更に思い知らされる。


私、本当に有松さんのことが好きなんだ。

大好き。

その時にはちゃんと言葉で伝えよう。
窓の外、気持ちよく晴れ渡った青空にそう誓った。


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He is a clumsy kind of guy.
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